腫瘍

    こういう症状ありませんか?

    「体にしこりを見つけた」「以前からあったできものが大きくなってきた」「最近やせてきた気がする」「元気や食欲が少し落ちている」など、腫瘍に関わる変化は、犬や猫の日常の中のちょっとした気づきから始まることが多くあります。一方で、「腫瘍=すぐに重い病気なのでは」と不安を感じ、どう向き合えばよいか分からなくなる飼い主さまも少なくありません。

    腫瘍には良性のものから注意が必要なものまで、さまざまな種類があります。また、見た目や触った感触だけで判断することは難しいため、まずは「今どのような状態なのか」を整理し、緊急性や次に確認すべき点を明確にすることが大切になります。

    稲沢市の平和動物病院では、犬や猫の腫瘍(しこり・できもの)に関する不安を一人で抱え込まずに済むよう、しこりの状態や体調の変化、これまでの経過を丁寧に確認しながら、必要に応じた検査や今後の見通しを分かりやすくお伝えします。いきなり結論を急ぐのではなく、「今できる選択肢」を一緒に整理していく腫瘍診療を行っています。

    こんなときはご相談ください

    • 体にしこりやできものを見つけた
    • 以前よりしこりが大きくなってきた
    • しこりの数が増えてきた
    • 触ると気にする、痛がる様子がある
    • 食欲や元気が以前と違う
    • 体重が少しずつ減ってきた
    • 年齢を重ねて、体調変化が気になる

    代表的な病気

    犬でよくみられる腫瘍

    乳腺腫瘍

    猫で比較的多くみられる腫瘍のひとつで、お腹や胸のあたりにしこりとして見つかることがあります。小さなできものとして気づかれることもあり、初期には痛みなどの症状が目立たない場合もあります。

    進行の仕方には個体差があるため、早めに状態を確認し、今後の見通しを整理することが大切です。猫の年齢や体調を考慮しながら、無理のない形で向き合っていきます。

    脂肪腫

    犬でよくみられる良性腫瘍のひとつで、皮膚の下にやわらかいしこりとして触れることが多い腫瘍です。中高齢の犬で見つかることが多く、成長のスピードは比較的ゆっくりなケースが多いとされています。

    多くの場合は命に関わるものではありませんが、大きさやできる場所によっては動きにくさや違和感の原因になることもあります。経過観察が適している場合も多く、定期的に大きさや変化を確認しながら向き合っていきます。

    肥満細胞腫

    犬で比較的多くみられる皮膚の腫瘍で、見た目や触った感じに個体差が大きいのが特徴です。急に大きくなったり、小さくなったりすることもあり、見た目だけで判断することが難しい腫瘍のひとつです。

    早い段階で状態を把握することで、今後の選択肢が整理しやすくなります。検査結果や全身状態を踏まえながら、その子に合った対応を検討していきます。

    猫でよくみられる腫瘍

    リンパ腫

    猫で比較的よくみられる腫瘍のひとつで、消化管やリンパ節など、体のさまざまな部位に関係することがあります。食欲不振や体重減少、元気の低下など、はっきりしない症状から見つかるケースも少なくありません。

    症状や進行の程度はさまざまで、検査によって初めて分かることもあります。状態を丁寧に評価し、その子の生活を大切にした選択肢を一緒に考えていきます。

    当院の腫瘍で大事にしていること

    1. まず「何が分かっていて、何が未確定か」を整理する

    「腫瘍かもしれない」と感じたとき、不安を抱かれるのは自然なことです。ただ、腫瘍の対応は“怖い”より先に、情報を整えることが大切です。。

    当院では、しこりの場所・大きさ・硬さ・動き、皮膚の変化、痛みの有無、食欲や体重の変化などを確認しながら、今わかっていることを整理します。そのうえで、「すぐに確認した方がよい点」と「経過を見ながら進められる点」を分けてお伝えします。

    2. 検査・経過観察・処置の選択肢を、順番と目的ごとに共有する

    腫瘍の対応には、経過観察、検査、処置などいくつかの考え方があります。当院では、いきなり治療を決めるのではなく、検査の目的(何を確認するためか)と、そこから得られる情報を分かりやすく説明します。

    たとえば、まずは状態確認と必要な検査で「緊急性」や「次に取るべき方針」を整理し、結果に応じて処置や追加の確認を検討します。ご家族が納得できる形で選べるよう、メリット・負担も含めて丁寧に共有します。

    3. 治療だけでなく、生活の質を軸に方針を一緒に決める

    腫瘍の治療は「やる・やらない」の二択ではありません。年齢や体調、性格、ご家庭の状況によって、最適な向き合い方は変わります。

    当院では、治療の可能性だけでなく、痛みや負担を減らすこと、その子らしい生活を続けられることも大切にしながら、無理のない現実的な方針を一緒に考えていきます。

    よくある質問

    Q1. しこりを見つけたら、必ず腫瘍なのでしょうか?

    すべてのしこりが腫瘍とは限りません。炎症や一時的な腫れ、脂肪のかたまりなど、腫瘍以外の可能性もあります。見た目や触った感触だけで判断することは難しいため、まずは「今どのような状態なのか」を確認し、考えられる可能性を整理することが大切です。

    Q2. 良性か悪性かはすぐに分かりますか?

    見た目だけで良性・悪性を判断できることは少なく、必要に応じて検査を行いながら評価します。状況によっては段階的に確認していくことも可能です。当院では、検査の目的や意味を説明したうえで、無理のない進め方をご提案します。

    Q3. 高齢でも腫瘍の相談はできますか?

    はい、年齢に関わらずご相談いただけます。高齢の場合は、体調や持病、日常生活への影響を踏まえながら、検査や対応の必要性を一緒に考えます。治療を前提とするのではなく、その子の今の生活を大切にした判断を重視しています。

    Q4. しこりがあったら、すぐに治療を始める必要がありますか?

    状況によって考え方は異なります。すぐに対応が必要な場合もあれば、経過を見ながら判断できるケースもあります。当院では、いくつかの選択肢を整理してご説明し、その場で無理に決断を迫ることはありません。ご家族で考える時間も大切にしています。

    Q5. まずは話を聞くだけ、相談だけでも大丈夫ですか?

    もちろん大丈夫です。「腫瘍かもしれない」と感じた段階で、不安を抱えたまま過ごすこと自体が負担になることもあります。今分かっていることを整理し、何が必要で何が急がなくてよいのかを一緒に確認することが、最初の大切な一歩だと考えています。

診察のご案内

お電話はこちら

0567-46-5070

休診:日曜日、祝日

時間
9:00〜12:00 - -
16:00〜19:00 - -
ページトップ